古事記

712年に編纂された、日本で現存する最古の公式歴史書です。
原本は存在せず、国宝に指定された写本のみが残っています。古事記よりも古い歴史書も存在したが、火災で焼失しました。

Q: 古事記には何が書かれているのですか?
A: 神話、英雄の伝説、歴史(全3巻)

上巻(第1巻)

神々の物語

日本の起源、天地創造のはじまりから初代天皇である神武天皇の誕生まで。神々のエピソード、つまり神話が描かれています。

このサイトがマンガ化しているのはこの巻です!

神話を収録した書物は他にもありますが、日本神話を語る場合、一般的に『古事記』のこの第一巻を指します。

中巻(第2巻)

天皇の歴史(1代目〜15代目)


初代天皇である神武天皇から応神天皇までの歴史を記した書物。英雄的エピソードなどが収録されている。

下巻(第3巻)

天皇の歴史(16代目〜33代目)

仁徳天皇(4世紀頃)から推古天皇(628年頃)までの天皇の歴史。

712年の古事記編纂の直前までの歴史を記録している。

『日本書紀』

(同時期に書かれた文献)

日本書紀(全30巻)

『日本書紀』は、『古事記』の712年の8年後の720年に完成した公式歴史書です。

全30巻からなり、神話時代から第41代天皇までの日本の歴史を記録しています。

言語は日本語ではなく、当時の東アジアの国際語であった古典中国語で書かれています。古代中国の文献を引用されている点も特徴です。これは日本国外に向けて書かれたことを示しています。
国際社会に向けて、日本の歴史的正統性を示す重要なプロジェクトでした。

『古事記』は一つの物語のように読むことができる点に対して、『日本書紀』はより形式的に出来事を記録しています。

さらに、一つのエピソードを『本書』として書き、その後にその同じエピソードの『別伝』という形で複数の伝承を記してあります。これは神話や歴史が、地域差などにより異なる形で伝えられてきた話を、より理性的に客観視し、「記録すること」に重点を置いている姿勢が伺えます。

Q:『古事記』と『日本書紀』は同じエピソードが載っているのですか?

A:はい。基本的な流れは同じエピソードで構成されています。

ただし、ほぼ同じエピソードでも、部分的に異なっている点は多数あります。古事記には登場せず、日本書紀にだけ登場する神様もいます。また、片方にはあるエピソードがもう片方の文献には存在しないこともあります。

『古事記』も『日本書紀』も、「神話〜天皇の歴史」を描いているという大前提は同じです。どちらも同じ時代のことを記録している日本公式歴史書です。

まとめ

古事記
日本書紀
完成年712年720年
巻数全3巻(上・中・下巻)全30巻+系図1巻(現存せず)
編纂者稗田阿礼(ひえだのあれい)・
太安万侶(おおのやすまろ)
舎人親王(とねりしんのう)
言語日本語
(変体漢文)
中国語
(漢文)
読者日本国内(一般庶民向けではない)国際社会
内容神話〜天皇の歴史神話〜天皇の歴史
書き方ドラマチックな1つの物語
(1つの伝承を採用)
複数の伝承を時系列で併記
(異説も記載)
編纂を命じた人第40代・天武天皇第40代・天武天皇
目的豪族ごとにバラバラに継承されていた内容や歴史観を統一する正史の作成
現代からの視点読み物として面白い研究資料として価値が高い
このサイトにおける『日本書紀』

このサイトでは、『古事記』をマンガ化すると同時に『日本書紀』の該当箇所も確認しています。
『古事記』の内容では背景を理解しにくい場合は、『日本書紀」によれば・・・』という注釈を添えて解説する場合があります。日本文化に馴染みのない方でも、立体的に日本神話の世界を楽しんでいただけるようなサイト作りを目指しています。